風邪には免疫力アップ鍋 NOTE #32
風邪のひき始めから発熱までのウイルスの侵入段階と働く免疫の種類を知ることで、
今働いている免疫に効果のある栄養素を摂ることができます。風邪の段階と働く免疫の
種類、必要な栄養素と免疫力をアップさせる鍋を紹介します。TBS「あるある大事典U」
をまとめました。
寒さを感じると免疫力が上がる
−20度の部屋に10分入って、血中の免疫細胞の数の動きを見る実験を行った。
| 被験者 | 実験前の免疫細胞数 | 実験後の免疫細胞数 |
| Aさん | 5500 | 7800 |
| Bさん | 5400 | 6000 |
寒いところに入ると免疫細胞の数か増え、体の免疫が高まることが分かった。体が自らを
守る免疫力を持ち風邪などのウィルスや細菌に備えていることが分かる。
風邪ウイルスの侵入と発症 担当する免疫
ウイルスは、鼻や口から侵入する。そして、粘膜に最初に取り付き、すぐ下にあ
る粘膜上皮細胞に侵入する。ここで増殖し、勢力を拡大、続いて、リンパ管に入る
と全身をめぐるリンパ管を通って、あっという間に体全体に広まる。ここまで来る
と発熱が起こり、本格的に風邪をひいてしまった状態に至る。
風邪にかかると自分の免疫力でしか治すことがきない。そのため免疫力を上げて
感染を防いだり、感染しても各段階の免疫を強化することが大事になる。
| 風邪の段階 | 症状 | 担当する免疫 | 免疫の働く部位 |
| 第一段階 | くしゃみ、鼻水、鼻づまり | IgA抗体 | 鼻や口の粘膜 |
| 第二段階 | セキ、タン、喉の痛み | NK細胞 | 粘膜上皮細胞 |
| 第三段階 | 体がだるい、関節の痛み | T細胞 | リンパ管 |
| 第四段階 | 発熱 | B細胞 | 各細胞、腸 |
○第一段階
風邪の第一段階は、風邪のひき始めである。くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状
が起こる。これらの症状は、免疫であるIgA抗体が扁桃腺から喉の粘膜に出て
ウイルスの侵入を阻止しようとすることで起こる。
くしゃみは、粘膜に出たIgA抗体が風の力でウイルスを吹き飛ばそうとして
いる状態。鼻水は、IgA抗体が 粘膜に流れる粘液を多く出し、ウイルスに絡
みついて押し流そうとしている。鼻づまりは、粘液に含まれている物質が血管を
広げ、鼻の穴を狭くしウイルスの侵入を防いでいる。
普段は免疫の力でウイルスを跳ね除けているが、免疫力が落ちると簡単に体の
中にウイルスが入り込む。第一段階でIgA抗体を強化できれば、軽いうちに風
邪を治すことができる。
○第二段階
セキやタン、喉の痛みが起こる状態は、体の中にウイルスが侵入してきたこと
を示す第二段階。この時、喉や気管の粘膜上皮細胞にウイルスが侵入している。
これらの症状は、免疫であるNK細胞がウイルスと戦って起こる。NK細胞は、
攻撃性が高くがん細胞にも攻撃をする。ウイルスとNK細胞との戦いが激しいほ
ど粘膜上皮が荒れ、異変を感じセキ、喉の痛みになる。
タンがからむのは、ウイルスやNK細胞の死骸がタンとなっているため。ウイ
ルスとNK細胞との戦いが激しいほど出る。NK細胞がこの戦いに勝てば風邪は
くいとめられる。NK細胞を強化してこの段階で治したい。
○第三段階
ウイルスが上皮細胞から侵入しリンパ管に入るとリンパ管では、免疫であるT
細胞が働く。リンパ管は体中にめぐっているのであっという間に全身にウイルス
が回ってしまう。
T細胞は、酵素を使ってウイルスと戦う。T細胞はウイルスのタイプを分析し
ウイルスに合った酵素を作りだしウイルスを攻撃する。関節が痛くなったり、だ
るくなったりするのは、リンパ管の中でT細胞が戦って周囲の筋肉を緊張させて
いるため。
この時、優秀なT細胞を持っていれば、風邪を治すことができる。
○第四段階
リンパ管から弱っている細胞にウイルスが入り込み増殖する段階。発熱が起こ
る。この時、B細胞がウイルスと戦っている。B細胞は、腸の中でも戦っている
ため、下痢や腹痛が起こる。
B細胞が戦いやすくするために、体は体温を上昇させる。38℃〜39℃の高
い熱でB細胞が活性化する。ウイルスは35℃〜36℃の低温で活性化する。そ
のため発熱によりB細胞が活発になりウイルスの活性が弱りウイルスを倒しやす
くなる。この時、無理に熱を下げるとウイルスが残りやすく風邪を長引かせるこ
とにもなる。
効果的鍋で翌日には免疫力を上げる
鍋は、体を温め、効果のある栄養素を一度に摂れ、湯気が喉や鼻の乾燥を防ぐの
で、風邪の時の食事に良い。
風邪の段階別に免疫力を強化する栄養素を摂ることがポイント。
風邪の第一段階には、IgA抗体を増やす鶏鍋
風邪の第一段階(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)は、IgA抗体が活躍するため、IgA
抗体を増やす食事を摂る。
栄養素のポイントは、ビタミンB6、ビタミンB2、βカロテン。
○ビタミンB6はIgA抗体の元になる栄養素 0.25mg以上摂取
鶏肉100g程度でビタミンB6が、0.25mg含まれる。
鶏もも肉には、ビタミンB2も多く含まれるのでお勧め。
<ビタミンB6を含む食品>
鮭、マグロ、サツマイモ、鶏肉、豚肉、
とうもろこし、ブロッコリー、ピーマン、ニンニク など
○ビタミンB2の整腸作用でビタミンB6の吸収力をアップ
ビタミンB2には、ビタミンB6の吸収を高める働きがある。
鶏もも肉にビタミンB2が多い。
翌朝には、IgA抗体の数を増やしてくれる。
○緑黄色野菜のβカロテン
βカロテンは、IgA抗体を強化する働きがある。
☆湯にコンソメスープの素と、ビタミンB6、B2を含む鶏もも肉、βカロテンを
含む緑黄色野菜を入れる。
実際に鶏鍋でIgA抗体が増えるか実験
Aさん夫妻が夕飯に鶏鍋を食べ、翌朝IgA抗体が増えているか実験した。
| 唾液中のIgA抗体の変化 | 食前 | 翌朝 |
| A−1さん | 8.5 | 10 |
| A−2さん | 5.3 | 7 |
実際にIgA抗体の数が増えた。風邪を治す免疫力が強化されたことが分かる。
風邪の第二段階には、NK細胞を強化するβ−Dグルカンを含むキノコ鍋
風邪の第二段階(セキ、タン、喉の痛み)では、NK細胞が活躍するためこれを
強化する食材を摂る。
栄養素のポイントは、β−Dグルカン、ジンゲロン、硫化アリル。
○β−Dグルカンを含むキノコ類
β−DグルカンはNK細胞を強化する。たくさん摂るようにする。
<β−Dグルカンを含む食品>
マイタケ、シメジ、エリンギ、シイタケなどのキノコ全般。
(β−Dグルカンは、水溶性食物繊維。)
○ジンゲロンを含む生姜
ジンゲロンは、辛味成分で粘膜上皮細胞を整えNK細胞が働きやすくする。
β−Dグルカンほどではないが、NK細胞を強化する。
○硫化アリルを含むニラ
硫化アリルは、荒れた粘膜上皮を再生する働きがある。
☆きのこ鍋は、昆布でだしをとり、醤油で味を調える。キノコ類、ニラなどの野菜
を入れキノコ鍋を作る。
キノコ鍋でNK細胞が活性化するか実験
Bさん夫妻がキノコ鍋を夕飯に食べ、翌朝NK細胞が活性化しているか実験した。
| 血液中のNK細胞の活性 | 食前の活性化数値 | 翌朝の活性化数値 |
| B−1さん | 29 | 35 |
| B−2さん | 30 | 48 |
キノコ鍋で翌朝にはNK細胞が活性化していることが分かった。
NK細胞を強化し風邪の進行を食い止めることができる。
風邪の第3段階には、T細胞を強化する亜鉛を含む牡蠣鍋
風邪の第3段階(体がだるい、関節の痛み)では、T細胞が働き始めるため、T細胞
を強化する食材を摂る。
栄養素のポイントは、亜鉛、ビタミンP。
○亜鉛を含む牡蠣、味噌
優秀なT細胞を作るには、牡蠣に含まれる亜鉛が有効。亜鉛を摂ると直接T細胞
に働きかけ強化する。味噌にも亜鉛が多く含まれる。
亜鉛1.5mg以上を摂る。
牡蠣 大粒なら2粒、小粒なら3粒程度
○ゆずの皮に含まれるビタミンP
ビタミンPは、関節の痛みやだるさを和らげる働きがある。
☆牡蠣鍋は、味噌仕立てにし、牡蠣、ゆずの皮、野菜を入れて作る。
牡蠣鍋でT細胞の活性を実験
Cさん夫妻が夕食に牡蠣鍋を食べ、翌朝の血中のT細胞の活性を見る。
| 血液中のT細胞活性の変化 | 食前のT細胞活性 | 翌朝のT細胞活性 |
| C−1さん | 14 | 22 |
| C−2さん | 31 | 35 |
翌朝には、T細胞が活性化していることが分った。
牡蠣鍋でT細胞を活性化して発熱の手前で風邪の進行を食い止める。
風邪の第4段階には、安静が第一
風邪の第4段階(発熱)では、B細胞が戦いやすくするために、よほどのことがない
限りむやみに熱を下げないようにする。発熱は、B細胞の働きを最大限にし、ウイルス
を倒すためのもの。
無理に熱を下げると体は一時的に楽になるが、ウイルスは死滅していない可能性が高
く、風邪が長引くことになる。ウイルスを全滅させないことには、風邪の症状から回復
できない。
安静が第一。
☆妊娠中の方や、幼児など高熱が出たら専門家の指示に従ってください。
☆第4段階では、安静が第一。ゆっくり休むこと。
情報閲覧に関するご注意
[参考 TBS あるある大事典U 2006/01/22]
病気をその原因から治すホメオパシー療法入門―
風邪、子供の病気から、不定愁訴、ガンまで
講談社プラスアルファ新書
風邪の谷の直弼―
伝説の家庭療法193
風邪の効用
ちくま文庫
かぜをひいた日に読む本
きょうはこの本読みたいな (10)
飲んで病気を予防!手作り健康ドリンク―
生活習慣病から〈かぜ〉〈肩こり〉〈肌あれ〉まで48の症状に対応
マイライフシリーズ特集版
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