感染性胃腸炎 ノロウィルス NOTE #28
2004年から2005年にかけての冬は、ノロウィルスによる感染性胃腸炎が多く
報道されました。ノロウィルスと感染例、高齢者施設の対処法、家庭での対処法、ウィ
ルス対策の手洗い法を、生活ほっとモーニングからまとめました。
神奈川県のある高齢者施設と職員の対応
発症から認識の経緯
1月4日
80代女性が吐き気をもよおすが、半日で治る。
このようなことはよくあることだった。
1月6日
2階の77才から95才の4人と2階の職員一人が、嘔吐、下痢の症状。
風邪を疑った。
1月7日
11人が同じ症状を発症。脱水症状を防ぐため水分補給、点滴をする。
共通して激しい嘔吐。
食事後、突然に勢い良く吐き、広範囲に飛び散るといった状況もあった。
1月8日
18人が発症。合計35人となる。
食中毒を考えデータをそろえ保健所に連絡。
この施設では、これほど多くの患者が出るのは初めての経験だったが、データをそ
ろえると特徴があるのに気づく。患者がフロアによって違い、2階に患者が集中して
いることが特徴だった。
この施設では、地下の厨房で全員分の食事を作っているため、フロアによって患者
数が異なるのは、食中毒では無いと考えた。
保健所の検査では、厨房に食中毒の原因菌は見つからなかった。しかし、患者の検
便の結果、見つかったのはノロウィルスだった。
2階を中心に人から人へウィルスが移っていった。
時間を追い、場所によってどのように患者が増えたのか、調査したことが状況を把
握する上で効果的だった。人から人へ感染していく場合は、食中毒のように一気に発
症せず、だらだらと日を追って発症する特徴がある。
この施設では、1週間で46人が発症することになったが、その後の発症は防がれ
ている。発症に気づくまでの施設の対処が適切だったことと、その後の予防策が徹底
されていることが、大きなポイント。この施設は、他の高齢者施設などからも参考に
されている。
ノロウィルス 強い感染力
ノロウィルスは、感染力が強く胃腸炎を起こす。10個から100個のウィルスで
人によっては発症する場合がある、強い感染力。
ノロウィルスに感染すると半分の人が発症する。通常1〜2日で治る。
下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、中には脱水症により重症化することもある。高齢者、幼児、
免疫力の弱い人、病気の人は注意が必要。
特徴的なのは、突然、激しく吐くこと。急激に発症し、ピューッと広範囲に吐く。
感染性胃腸炎 ノロウィルス、ロタウィルス
成人の感染性胃腸炎は、今年('04〜'05年)目立って報道されているが、特別に多
いわけではなく、例年並み。
耳慣れないウィルスの名前であるのは、2002年に小型球形ウィルスと言う名前から、
ノロウィルスに変更されたためでもある。ノロウィルス自体は、1972年に既に発見さ
れている。
感染性胃腸炎を発生させるウィルスは、ノロウィルスの他に、ロタウィルスがある。
ノロウィルスは、比較的軽症で、ロタウィルスは重症になる。
感染性胃腸炎の550万人が、5歳までの幼児で、ノロウィルス、ロタウィルが原因。
しかし、そのうちごく一部が、脱水症で点滴を打つことになる。乳幼児、高齢者は、注
意が必要、まれに重症化する。
ノロウィルスには、抗ウィルス薬がないので、予防と、感染した場合には、脱水症状
を防ぐため水分補給が大切になる。
また、二次感染に注意することがポイントになる。
施設での対策
@来客の手の消毒。
A手すりの消毒。塩素系の消毒薬を使う。
B排泄の前後に塩素で便座を消毒。
Cおむつ替えに、手袋を一人一人変える。
Dおむつカートを部屋に入れない。
E食事の前後に手洗い。「一仕事、一手洗い」。
このような対策で神奈川の高齢者施設では、その後の発症を防いでいる。
また、共用部分の消毒、トイレ、食堂、手すり。
塩素は、ノロウィルスを殺菌する効果がある。
食中毒と感染症の違い
感染経路で、食中毒か感染症かが分類される。
食中毒は、食品についている菌やウィルスが原因である時に、食中毒と言う。食品
でない(手など)の経口感染は、感染症という。
ノロウィルスも食品について口に入れば、食中毒ということになり、今回のように
経口感染、つまり、便などから手などにウィルスが付き、それが、きれいに洗浄され
ていいないと、食器あるいはそのまま手から感染する。
カキの食中毒にもノロウィルスが原因のことがある。
家庭での対策
@外出から帰宅した時、トイレの後、料理の前、食事の前の手洗い。
A嘔吐物、糞便の処理は、手袋とマスクを使う。
Bタオルの共用を避ける。
C塩素系の漂白剤で消毒。
D85℃で1分以上の加熱。
感染したらすぐ病院へ、水分補給を充分に。
ウィルスを口に入れないことが大事なので、手洗いを充分に。
ウィルス対策の手洗い法
汚れが残りやすいところ
指先
親指の内側、外側
指のまた
小指の外側
洗い残しのないように、注意すると良い。
ウィルス対策の手洗い法
@手をぬらす。
A石鹸を泡立て、手のひらを合わせてこすり合わせる。5回。
B手の甲を手の平で、指の間を指でこする。両手5回ずつ。
C平を合わせて指の間をこする。5回。
D親指を手で包むようにして、5回くるくるとこする。両手。
E指先を手の平に当てて爪の側、平側、先をこする。5回。両手。
F手首を手で包んで、5回こする。両手。
Gすすぎは、ヌメリが取れるまで洗う。
慣れれば20〜30秒で洗える。
水洗いではなく、石鹸で洗う。
日々の手洗いにこの手洗い法を習慣付けると良いでしょう。
情報閲覧に関するご注意
[参考 NHK 生活 ほっとモーニング 2005/01/21]
[情報:
厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A
]
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