韓流を読む「ハン」と「チョン」  NOTE #26

  「冬のソナタ」の人気に伴って韓国ブーム、韓流が日本では巻き起こった。なぜ韓国
 のドラマが日本人の心を引き付けるのか、韓国の人々の持つ心、「ハン」と「チョン」
 をキーワードに韓国の心を読み解く。

  「ハン」とは

   時代劇を見ると「ハン」が描かれている。
   ドラマ「美しき日々」では、「ハン」の世界を知ることが出来る。

   日本語にすると「ハン」は、「恨」。だが、日本語のそのままの意味ではない。
   「ハン」は、抱いてつのるもので、理想とするところ、理想の状況にいられない無
  念の思いを「ハン」という。また、「ハン」は、自然に解けてゆくもの。日本語で「恨」
  は、晴らすものだが、ここのところでも違う。韓国のストーリーは、どうやって「ハン」
  を解いてゆくかがポイントになっている。

  「チョン」とは

   日本語で「チョン」は、「情」だが、韓国ではさらに「情を共有」することが「チ
  ョン」の意味するところ。
   「チョン」が、良く描かれているのが映画「おばあちゃんの家」。

   都会っ子の男の子サンウが田舎のおばあちゃんに暫くの間預けられる。おばあちゃ
  んは話すことが出来ず、読み書きもできない。孫のサンウをともて可愛く思っている。
  サンウは、ゲームが出来ないと駄々をこねたり、読み書きできないおばあちゃんを馬
  鹿にして突き飛ばしたりする。あるときケンタッキーフライドチキンが食べたいとい
  うのを、かろうじて鶏肉だと分かり、お金の無いおばあちゃんは野菜を持って店に行く、
  店のおばあちゃんは、孫のためなら自分の同じ気持ちだからお金は要らないと、ただで
  鶏肉を持っていかせる。サンウのおばあちゃんはお礼に野菜を渡す。この孫への気持ち
  の共有は、「チョン」をあらわしている。
   また、サンウがおばあちゃんの家を離れて都会へ帰るとき、おばあちゃんはバスが
  行くのを見送る。サンウはバスの後ろの窓に立ち、見送るおばあちゃんを見て寂しさ
  を表す。それは、おばあちゃんがいつもサンウに向けてしていた、手のひらで自分の
  胸を撫でるしぐさだった。サンウは、「おばあちゃん好きだよ。大事だよ。」と泣き
  ながら、おばあちゃんがしてくれていたように自分の胸を撫でた。見送るおばあちゃ
  んの思いに素直に「チョン」をあらわす胸を打つシーン。

   この映画は、特に大人の男性に特に人気があるが、女性でも自分のおばあちゃんへ
  の思いがあふれてくる。こんなことをしなければよかったとおばあちゃんにしたこと
  を後悔してしまうものではないだろうか。韓国中が夢中になり胸を打たれた映画だ。

   韓国の人は、感情をストレートに表現し「チョン」を共有することを第一にする。
  男性でも泣くことは、日本のように恥ずかしいことではなく、その気持ちをあなたも
  共有できるだろうと促すものである。「チョン」を共有できないと冷たい人と思われ
  て嫌われてしまうこともある。

  日韓の歴史をおさえる

   日韓の歴史は、韓国を知る上で欠かせない。また、韓国の歴史は、まだ解き放たれ
  ていない「ハン」を抱いた歴史でもある。映画「ロスト・メモリーズ」は日韓の歴史
  事件を基にした映画で、歴史を知る上で参考になるかもしれない。



[参考 NHK 生活ほっとモーニング 2004/11/05]


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